【初心者向け】サインの作り方の基礎・基本をプロが紹介します【すぐに書けます】

守屋祐輔

守屋祐輔

ご署名ネットの代表兼デザイナー兼サイン専門家。これまでに1,900人以上、12,500点以上のサインを作成し、TV、ラジオ、雑誌なども出演。個人・業界人問わず、Jリーグ選手、プロ野球選手、東京2020メダリスト、アイドルのサインなど幅広く手掛けています。

初心者の方でもイチから学べるサインの作り方を紹介します。

実際にサインデザインのプロが使うテクニックも踏まえ、順を追って紹介していきますね。

サインの作り方 5つのステップ

サインを作る上で次の5つのステップを踏む必要があります。

サインの作り方

やみくもにサインを作ってもうまくいかないことがほとんど。

しっかり理想の完成形をイメージすることでサインを作りやすくなります。

もしどうしても作成が難しい場合や面倒だと感じる場合は、ぜひご署名ネットに作成をお任せ下さい。

世界に1つしかない、あなただけの完全オリジナルサインを心をこめて作成いたします。

1. 用途を決め

サインの用途を先に明確にしておくのはとても重要です

用途がハッキリしていれば、それに相応しいデザインに仕上げることができるためです。

例えば、サイン色紙で書くようなデザインを会社の契約書に書くのは不釣り合いです。

本のサイン用に縦書きで作ったものをクレジットカードに書くのもちょっと違いますよね。

サインをどこに書くのか、誰に対して書くのか、あなたはどういう社会的ステータスにいるのか

こういう観点で考えてみるといいですね。

2. 字体を決め

次にサインの字体を決めます。

ここでいう字体とは次のようにたくさんの要素を含んでいます。

  • 漢字、ローマ字、ひらがな、カタカナ、マーク入り?
  • フルネーム、省略?
  • 縦書き、横書き?

字体別のメリット・デメリット

字体別にメリットとデメリットがあるため、何を重要視してデザインするか考えてみましょう。

メリットデメリット
漢字真似されにくい
きれいなサインは字が上手に見える
大きな差別化につながる
自作は難易度が高い
書くのに時間がかかりがち
読みづらい
ローマ字サンプルが多いため参考にしやすい
短い時間・画数で書きやすい
線の遊びを作りやすい
横長になりがち
人と似たサインになりやすい
ひらがな文字をつなげやすい
シンプルに仕上げやすい
線の遊びを作りやすい
単調な線になりやすい
ビジネスには不向き
文字のバランスが難しい
マーク入り(☆など)色紙などで目立つ
マークの種類で印象を変化できる
使う場所が限られる
ビジネスには不向き

もちろんデザイン次第でメリット・デメリットは変わりますので、一例としてお考え下さい

「海外で使うサインは漢字がいい」という話を聞いたことがあるかもしれません。

真似されづらいのでおすすめという点ではその通りなのですが、その分ローマ字と比べると作成の難易度は上がります。

フルネーム・省略ネームのメリット・デメリット

サインをフルネームにするか省略形にするか、これも大切な要素です。

メリットデメリット
フルネームどこでも万能
きっちりした印象
横長(縦長)になる
書くのに時間がかかる
省略ネーム書きやすい
大量に書いても疲れづらい
省略形を断られるケースあり(稀)

フルネームのサインにしておけば基本的にどんなシーンでも万能に使えます。一方で文字数が多くなるので書くのに時間がかかりやすいデメリットがあります。

省略ネームは短い時間でリズムよく書けますが、契約書や申込書などきっちりした書面では断られるケースがあるかもしれません。

私のサインは “y.moriya(省略ネーム)” で作ったものです

サインの作り方

横書きと縦書きのメリット・デメリット

サインを横書きにするか縦書きにするか字体を決める大切な要素です。

メリットデメリット
縦書き目立ちやすい
『和』と親和性あり
使う場所が限定される
ローマ字は使いづらい
横書き世界のスタンダード
違和感なく読める
特になし

縦書きのサインは用途が限定されがちです。

クレジットカードや紙のサイン欄、契約書などあらゆる媒体の基本は横書きですので、縦書きサインが活躍するシーンは多くありません。

一方、それを逆手に取って縦書きサインで周りと差別化を図ることができますね。

特に縦書きを使う予定が無ければ、スタンダードな横書きでまず間違いはありません。

3. 雰囲気を決め

サインの雰囲気はサイン作成において非常に重要な要素です。

ー かわいいサインは柔らかいカーブを多く使います。
ー 力強いサインは直線やカクカクした線を使います。
ー シンプルなサインは重なりを減らし、起伏を抑えます。

このように仕上げるデザインの方向性によって書き方が大きく変わるため、理想の雰囲気はしっかり考えておきましょう。

ご署名ネットで紹介しているたくさんのサイン例も参考にしてみてください。

サイン作例はこちら
Instagramの作例
Pinterestの作例

サインの雰囲気はあなた自身の印象を大きく左右します。どういう自分で見られたいのか、という視点で考えるとサイン作りがはかどりますね。

サインの可読性(読めるサイン・読めないサイン)にもメリットとデメリットがあります。

メリットデメリット
読める誰が書いたかわかりやすい
真面目な印象を与える
サインらしくない
書くのに時間がかかる
読めない素早く書ける
デザインが豊富
名前はわかってもらえない
再現性のキープが難しい

サインは必ずしも読めることを必要とされるものではない、ということを覚えておきましょう。

読めるかどうかはデザイン性の違いもありますが、急いで書いたため結果的に読めないということもよくあります。

サインで大切なことは可読性の有無ではなく本人が自筆したかどうかです。

日本ではサインと署名をごちゃまぜにして日常生活で使っているため、どうしても混乱が生じやすいです。

サインと署名の違い』をご署名ネットなりに紹介しているため、参考にしてみてください。

4. サインを作

これまでに決めた1〜3の要素をもとに、いよいよサインを作ってみましょう。

サイン作りには様々なテクニックを駆使しますが、今回は初心者の方でも導入しやすい手順を紹介します。

どうしても難しそうだ・・・という場合は、ぜひご署名ネットに作成をお任せください。

それでは具体的に見ていきましょう。

サインの作り方の具体的手順

手順はこちらです。

  • 罫線を用意する
  • ブロック体で名前を書く
  • 姓と名の先頭のアルファベットを大きく書く
  • 線の繋がりを考える
  • 全体を傾斜させる
  • 微調整

ここでは私の名前(Yusuke Moriya:守屋祐輔)を使ったサイン例をご紹介します。

例1:ローマ字・横書き・柔らかい

  1. 用途:書類用
  2. 字体:Yusuke Moriya(ローマ字・フルネーム・横書き)
  3. 雰囲気:柔らかい・少ない画数
サインの作り方

どうでしょう、なんとなく流れはつかめましたか?

それではサインの作り方のポイントを紹介しますね。

先頭の文字を大きく書く

サインの作り方

サイン作りの初心者の方に最もおすすめな方法が先頭の文字を大きく書くことです(Yusuke Moriyaの場合はYとMを大きく書く。片方だけ大きく書くのもあり)。

罫線をはみ出してもいいので大胆に表現してみましょう。

文字が大きくなるだけで印象が変わりますし、偶然の線から次のアイディアに繋がることも期待できますね。

今回は『やわらかい』雰囲気のサインを作りますので、この段階で文字はやわらかくしておくといいでしょう。

ご署名ネットでは、アルファベット1文字ごとに具体的なサインの作り方を紹介していますので、大きく文字を書く参考にしてみてください。

アルファベットの崩し方

私がお客様向けにサインを作る際は、先頭以外の文字を大きく書いたり、逆に小さく書いたり、色々なテクニックを駆使します。

先頭の文字はあくまでも基本テクニックの1つですが、ぜひ活用してみてください。

文字同士を繋げる

サインの作り方

大きく書いた文字同士を繋げる工程です。

さきほど大きく書いた文字の線を伸ばしたり方向を変えてみましょう。

もしうまく繋がりが見つからない場合は無理に繋げず、独立した文字として残しておいても問題ありません

傾斜を付ける

サインの作り方

ローマ字を傾斜させるとおしゃれでかっこいい雰囲気を出すことができます。

斜めにすると書きやすく、文字同士を繋げやすくなるというメリットもあります。

あえて斜めにせず垂直のバランスをキープしたデザインもありますが、このあたりはお好みに合わせて調整してみてください。

残りの文字を繋げる

サインの作り方

残った文字を筆記体の要領で繋げてみます。

完璧な筆記体を書く必要はなく、あくまでも書きやすく線が連続するように自由に繋げてしまってOKです。

全体像が仕上がってきました。

次の工程ではもう少しサインらしく崩しを入れてみます。

はっきり読みやすいサインがお好みの人はこの段階でサイン完成!としてもいいですね。

文字を崩す、シンプルにする

サインの作り方

筆記体(のように)で表現した文字の崩しをさらに強くし、シンプルに表しました(先頭のYも多少変化させました)。

崩しを強くするとサインらしさが向上しますが、可読性は低下します。

どのようなサインの雰囲気を求めるかによって崩し具合が変わってきます。

さらに画数を少なくするため、最後に仕上げに入ります。

全体を繋げる

サインの作り方

YからMに繋がり、Mから先頭にぐるりと線を返して残りの文字に繋げました。

返す線で大きなカーブを表現したことにより、全体のやわらかい印象がより強調されましたね。

これで一筆書きのサインが完成となりました。(厳密には i の点を最後に打つので二画ですが)

続いて2例目を紹介します。

例2:ローマ字・横書き・クール(鋭い)

  1. 用途:書類用
  2. 字体:Yusuke Moriya(ローマ字・フルネーム・横書き)
  3. 雰囲気:クール(鋭い印象)

こちらも作り方のポイントを見ていきましょう。

先頭の文字を大きく書く

サインの作り方

今回表現したい雰囲気はクール(鋭い)な印象ですので、先頭の文字を大きくする時は尖った字で表現してみました。

罫線を大きくはみ出して大胆に書きましょう。

文字同士をつなげる

サインの作り方

本来は大きくした文字同士をつなげたかったのですが、鋭さを表現したために線が直線的になり、うまくつながりを見つけられませんでした。

こんな時は無理につなげる必要はありませんので、そのままにしておきましょう。

傾斜をつける

サインの作り方

クールな印象を出すにはアルファベットの傾きは欠かせません。

大きく表現したYとMは最初から傾斜した文字でしたが、さらに角度がつきましたね。

残りの文字をつなげる

サインの作り方

残りの文字を筆記体の要領でつなげます。

文字の間隔を狭めて詰まった印象で表現し、クールな雰囲気を出しました。

ここにもう少し崩しを加え、鋭さをプラスしていきます。

文字を崩す、鋭くする

サインの作り方

線の丸みを取り払いつつ文字を崩し、全体的にトゲトゲしい印象を加えました。

これで完成にしてもいいのですが、画数を減らして書きやすさを出すためにもうひと工夫します。

全体をつなげる

サインの作り方

名と姓をつなげて完成です。

このサインのポイントは、ギザギザした攻撃的な力強い印象を与えることに加え、同じ線を繰り返すシンプルな書き方ゆえに書きやすい点が挙げられます。

さらに3例目をみていきましょう。

例3:ローマ字・横書き・シンプル

  1. 用途:書類用
  2. 字体:Yusuke Moriya(ローマ字・フルネーム・横書き)
  3. 雰囲気:シンプル
サインの作り方

こちらも作り方のポイントを見ていきましょう。

先頭の文字を大きく書く

サインの作り方

先頭の文字を大きく表現します。

今回はシンプルさを出していきたいので、先頭のYとMはあえて小文字を採用。

大きめに書いて準備に取り掛かります。

文字同士をつなげる

サインの作り方

サイン作りの基本は文字同士のつながりですが、下手に線をつなげすぎるとごちゃごちゃした見た目になりがちです。

今回はシンプルさを優先するためにあえてつなげない選択をしました。

傾斜をつける

サインの作り方

傾斜もつけないことにしました。

かっこよさやスタイリッシュさを出す際に文字の傾斜は必須ですが、私の個人的な印象としてはシンプルな表現をする際は直立した文字がいい味を出してくれると感じています。

残りの文字をつなげる

サインの作り方

筆記体を意識しながら残りの文字を繋げます。

まだそれぞれの文字が主張しすぎているので、よりシンプルに、より簡単に表現していきます。

文字を崩す、シンプルにする

サインの作り方

文字の高さを抑え、小さめに表現し、最低限の線でつなげました。

グッとシンプルさが増し、この段階で完成としても良さそうですが、もう一声シンプルにしていきます。

全体をつなげる

サインの作り方

名と姓を緩やかにつなげ、文字はさらに平坦に仕上げました。

シンプルにするほど書きやすくなりますが、可読性は低下する傾向にあります。

最後のy(Moriyaのy)はあえて膨らみを出し、おしゃれな印象を出しました。

もちろんこの箇所もシンプルなyで書いてもいいのですが、このあたりはお好みで。

雰囲気の比較

これまでに作成した3つの例を見てみましょう。

サインの作り方

どれも同じ Yusuke Moriya ですが、雰囲気によって様々なスタイルが存在することがわかります。

いずれも先頭の文字を大きく表現するテクニックから派生した形です。

理想の雰囲気を先に決めたことで字体も自ずと決まってくるのです。

1人で複数のサインを使い分けることもあります。シーンに応じた雰囲気でサインを持っておくといいですね。

その他、雰囲気別のサインの作り方はこちらで紹介しています。

5. 使ってみる

出来上がったサインは実際に使って初めてその良し悪しがわかります。

パッと見てデザインがいまいちでも、書いているうちに次第に形が洗練され、お気に入りの1点に仕上がることがあります。

あなたの書き方のクセに合わせてサインはどんどん形を変えていくことでしょう。

やっぱり自分には合わないと感じたら、「2. 字体をきめる」「3. 雰囲気を決める」「4. サインを作る」のパートを行き来しましょう。

ご署名ネットにお任せください

サインを上手に崩すためには経験と実践が必要です。

なかなか思うように形が決まらない時は、ぜひご署名ネットに作成をお任せください。

実績と経験があり、様々なスタイルのサインをお客様のご要望に合わせて作成いたします。

サインの崩し方、どんどん紹介します

ご署名ネットではこれからもサインの崩し方や豆知識を紹介していきます。

自由自在に崩せるようマスターし、快適なサインライフを送りましょう。

ご署名ネット代表 兼 デザイナー
守屋 祐輔

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守屋祐輔

守屋祐輔

ご署名ネットの代表兼デザイナー兼サイン専門家。これまでに1,900人以上、12,500点以上のサインを作成し、TV、ラジオ、雑誌なども出演。個人・業界人問わず、Jリーグ選手、プロ野球選手、東京2020メダリスト、アイドルのサインなど幅広く手掛けています。

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2 件のコメント

  1. 貴重なご意見をありがとうございます。さっそく1つ動画を追加いたしました。今後もわかりやすい内容になるよう、色々と検討していきます。



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