縦書きのサインを作るときの具体的なテクニックやコツ、サンプルを現役のプロが解説します。
この記事の目次一覧
用途がかなり限られる縦書きサイン
縦書きのサインは広い紙面に対して使われることが一般的です。
具体的には、芸能活動をされる方が色紙やファングッズにサインをしたり、著者の方が本の1ページ目にサインをするケースでしょうか。
カードや書類は横書きサインを基本として作られているため、普段なかなか縦書きサインを見かけることはありませんよね。
それもそのはず、日本は世界で唯一、国家レベルで縦書きの文化が根強く残る国です。
加えて、日本はハンコ文化もあることから、サインの習慣はまだまだ少ないのが現状です。
珍しい縦書きと、少数派のサイン、この2つが掛け合わさっている日本の縦書きサインは、世界でも類を見ない独自の文化形態の産物といえるでしょう。
どんな字でも縦書きサインは作れます
日本語(漢字、ひらがな、カタカナ)でなければ縦書きサインは作れないと思われがちですが、そんなことはありません。
しっかり構成を考えることで、英語の縦書きサインはもちろんのこと、イラストを添えたものやロゴ用途のものも作成可能です。
縦書きの英語はほとんど見かけることがありません。
周りと差別化を図る意味合いでも効果的といえるでしょう。
縦書きサインの作り方テクニック
それでは縦書きサインの作り方の具体的なテクニックを紹介します。
ここで紹介するものは、漢字・ひらがな・英語などあらゆる文字に対応しています。
すべてを一度に取り入れる必要はなく、使いやすいものから試してみてください。
構図をベースに考える
日本語で縦書きサインを作る場合、横書きよりも構図が重要です。
日本語はもともと縦書きを意識した文字であることが影響しているのかもしれませんね。
まず最初に構図を決め、枠内に文字をバランスよく配置することを意識してみましょう。
構図によって与える一般的な印象をまとめています。
ご自身のサインをどういう雰囲気で作成したいかを考え、適切な構図を見つけてみましょう。






ここで紹介している構図は一例ですので、参考にしてみてください。

右下に向かって下がる構図のサインはあまりおすすめできません。見た目に勢いが無くなることに加え、右下下がりのあまり縁起が良くない印象も与えてしまいかねません。
強調する文字を決める


サインに使う文字を1つ選び、大胆に大きく強調して表現してみましょう。
お名前の中で一番好きな字を選んでもいいですし、文字のパーツから考えて強調しやすいものを選んでもいいです。
これは先程の構図選びにも関連してくるかもしれませんね。
英語の横書きサインを作るときは先頭の文字を大きく強調するテクニックを使っていました。
これが縦書きになると、必ずしも先頭の文字が適切とは限らないので、注意が必要ですね。
文字サイズのメリハリを出す


縦書きサインの美しさは字のサイズのメリハリにあります。
すべて同じサイズの文字が並んでいると、どこか単調で面白みが感じられません。
書きやすさに応じて文字のサイズにメリハリを出すことを考えてみましょう。
サインは一箇所でもデザインが変わると、全体の見た目の印象が大きく変わります。
少しずつサイズに変化を出し、微調整を加えてみてください。
書き順は気にしない


サインを考える時は、字の正規の書き順に必ずしも従う必要はありません(縦書きに限ったことではありませんが)。
サインは文字単体の美しさよりも、サインとして構成する全体での見た目が重要です。
書き順にとらわれるあまり書きづらいサインになったり、いまいち形がバシッと決まらないこともあります。
そんな時は頭を柔らかくして規定の枠(=正しい書き順)を取り払ってみましょう。
先頭から書く必要はない
サインは必ずしも先頭の字から書く必要はありません。
先程の書き順のテクニックでも触れたように、サインは構図バランスや書きやすさが大切な要素です。
どうしてもうまくサインの形が決まらない時は、あえて最後の文字から書いてみるなど普通とは違うアプローチを取ってみましょう。
文字を落とす
サイン作りの基本は文字の崩しですが、それをさらに発展させて『文字を落とす』テクニックもあります。
簡単にいえば、崩しをさらに強めたテクニックのことです。
サインの構成上、どうしてもデザインの中に取り込みづらい文字がある場合、その字の特徴だけをピックアップし、それ以外の要素は排除してしまうのです。
例えば『滝岡夏菜子』というサインを試しに作ってみました。

色々かんがえてみましたが、どうしても『夏』の字がうまく崩せず、ゴチャゴチャした印象になってしまいます。
そこで文字を落とすことを考えてみます。
『夏』の字の特徴をピックアップすると、右下に流れる払いの線でしょうか。
これを先程のサインに取り込むとこうなりました。

パッと見ると『夏菜子』とは読めないサインですが、『夏』からピックアップした右下に流す特徴を入れることによって『夏』と読ませるのです。
このテクニックを使うことで、極端に画数の多い字でも簡単にサインに取り込むことができますね。
文字を落とすことによるメリット・デメリットは次の通りです。
- 可読性が低下する
- ピックアップした特徴を書き忘れることがある
- 書きやすくなる
- 見た目が良くなる、スッキリする
- サインらしくなる
ご自身のサインをどういう風に作りたいかゴールから考え、落としのテクニックを上手に使ってみてください。
すべてを縦に並べる必要はない


縦書きサインといいながらも、全ての文字を無理やり縦に並べる必要はありません。
上のサイン例のように、名前の一部は縦書きで、一部は横にしてもいいのです。
または斜めに並べてみるのもおもしろいですね。
縦書きサインの作成はご署名ネットにお任せ
横書きサインと比較して、縦書きサインは難易度が高めです。
なかなか思うような縦書きサインが作れない方は、ぜひご署名ネットにお任せください。
豊富な実績と経験のあるご署名ネットですので、きっとご満足いただける質の高いサインとサービスをご提供できると考えております。
ご署名ネット代表 兼 デザイナー
守屋 祐輔

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書き方コンテンツ一覧
テクニック・考え方・コラム編
- 【初心者向け】サインの崩し方の基本
- サインと署名の違い
- サインの使い道と用途を紹介します
- アルファベットを崩す時のコツ
- 縦書きサインの作り方のコツ
- 英語サインの名前の省略の仕方
- サインを解読する5つのテクニック
- サインを作る具体的なアイデアを紹介します
- ボールペンの太さは1.0〜1.2mmがおすすめ
- 英語契約書のサインのルール
- サインの歴史と日本の印鑑
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