ボードゲームデザイナーとしてご活躍中のたきざわまさかず様のサインを、ご署名ネットの対面作成サービスにて担当させていただきました。
昨今、日本のボードゲームは海外でも高く評価されており、単なる記名ではなく、プロのクリエイターとしてのサインをしっかりと書きたいという熱い思いをお持ちになり、今回ご依頼いただきました。
作成の過程
今回のサイン作成では、海外のファンに向けてという目的から、縦書きのひらがなという方向性がすぐに決まりました。横書きの英字よりも縦書きの日本語の方が、オリエンタリズムを感じて海外の方に喜ばれるという、たきざわ様ならではの視点です。
デザインの大きな軸となったのは、たきざわ様の代表作であるボードゲーム「キャットと塔」のモチーフでもある塔です。ご自身でも塔の形を模したサインを試行錯誤されていたそうですが、なかなか納得のいくものにならなかったとのことでした。
そこで今回はリアルタイムでその場でiPad画面を共有しながら目の前でデザインを構築していきました。

たきざわ様のお名前は横線が非常に多いため、その特徴を活かして横線を繋げ、縦の高さを持たせることで全体が塔のシルエットに見えるデザインをご提案しました。
文字をあえて斜めに配置してアンバランスな美しさを出したり、ベースとなる下の線の払い方で大地に建つ塔の力強さを表現したりと、対話を通して直感的にしっくりくる形へと絞り込んでいきます。
デザインの方向性が決まった後は、対面サービス最大の醍醐味でもある実践練習へと移ります。
いざ紙とペンに向かうと、頭でイメージするのと実際に書くのとは全く違って難しく、どこからペンを動かせばいいか迷ってしまうという本音がこぼれました。これはサインを初めて書くお客様の多くが直面する壁でもあります。
そこで私からは、文字の形そのものに縛られるのではなく、横線が連続するという概念として捉えてみてはどうかとアドバイスさせていただきました。一筆一筆を正確に書こうとするのではなく、失敗を恐れずに勢いよくペンを走らせることで、サイン特有の力強さやペンの擦れが生まれます。

この文字を概念として捉えるという考え方がたきざわ様の中にすっと落ちたようで、そこからは手元の迷いが消えていきました。何度も紙に書き込んでいくうちにペンの運びがみるみる滑らかになり、短いセッションの中でご自身の手に馴染むサインが形作られていく様子は非常に印象的でした。
意識したこと・試行錯誤したポイント
今回最も意識したのは、大量にサインを書いても疲れにくく、かつ素早く書けるという再現性の高さです。
ファンの方々へ次々とサインをする場面を想定し、線の長さを微調整したり、一筆書きに近いスムーズな流れを採用したりと、その場でカスタマイズを重ねました。特に、最後の線を長く引きすぎるとバランスが崩れやすいというご意見をもとに、書きやすさを最優先した調整を行っています。
また、塔のベースとなる横線の下に、大地や小さな建物を書き足すアレンジもご提案しました。サインはデザイナーが作って終わりではなく、ご自身の成長やその時の気分に合わせて育てていける余白を残すことも、デザインの重要な要素だと考えています。

対面サイン作成を迷っている方へ
サイン作成サービスに興味はあるけれど、対面プランは価格が少し高くて迷っているという方にこそ、ぜひお伝えしたいことがあります。
サインは美しいデザインデータを受け取って終わりではなく、自分自身でスムーズに書きこなせるようになって初めて本当の完成を迎えます。
対面作成サービスでは、iPadの画面を見ながら細かな線の長さやカーブの微調整が数秒で反映されるため、圧倒的な即効性と納得感を得ることができます。
さらに、データを見るだけでは決して分からないペンの動かし方や勢いの付け方を、デザイナーが目の前で実演し、お客様の書き癖に合わせて直接指導できるのが最大の強みです。
文字ではなく概念で書くといったプロならではの感覚をその場で共有することで、書くことへの抵抗感がなくなり、これなら書けるという一生モノの自信を手に入れることができます。
ただのデザインではなく、自分の手の一部となるサインを手に入れる体験として、対面作成は今後の活動をワンランク上に引き上げる価値ある自己投資になるはずです。ぜひ、その感動を直接体験しにいらしてください。
たきざわまさかず様

ボードゲームデザイナー、プロデューサー。約10年前からゲームデザインに携わり、日本のインディーズシーンや「アークライト」などのパブリッシャーを通じて数々の作品を発表している。クリエイターが集まる「トキワ荘」のようなシェアスペースを拠点とし、テストプレイを重ねながら、世に出る前のゲームをより面白くするための試行錯誤を続けている。
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