ここではオリジナルサインを作るための4つのステップを紹介しています。プロが実際に使うテクニックを豊富に紹介した特別コンテンツです。ぜひ参考にしてみてください。
YouTubeでは動画でもわかりやすく説明しています。あわせて御覧ください。
ステップ2とステップ3は行ったり来たりするでしょう
ご署名ネットの代表兼デザイナー兼サイン専門家。個人・業界人問わず多種多様なサイン作成を請け負い、東京2020メダリストのサインも手掛けた。TV、ラジオ、雑誌など幅広く出演。きめ細やかな対応と素早いレスポンスが可能。
1. 用途を決める
まずサインの用途を明確にしましょう。
具体的な目的(例:海外転勤、クレジットカードなど)が決まっているとベストですが、『なんとなくかっこいいから欲しいかも』というフワッとしたものでも大丈夫。
サインの用途を明確にするのはとても重要です。
サイン色紙で書くようなサイズ感のあるものを、会社の契約書に書くのは不釣り合いです。
また、書籍のサイン用に縦書きで作ったものをクレジットカードに書くのもちょっと違いますよね。
最初に用途がハッキリしていれば、それに相応しいデザインに仕上げることができます。
サインをどこに書くのか、誰に対して書くのか、あなたはどういう社会的ステータスにいるのか。
用途でデザインは大きく変わってくるのです。
サインの使いみちはクレジットカードやパスポートだけではありません。
持ち物の名入れ、プロフィール、粋なプレゼント、その他たくさん用途がありますので、こちらの記事も参考にしてみてください。
2. 字体を決める
次にサインの字体を決めます。
ここでいう字体とは次のようにたくさんの要素を含んでいます。
- 漢字、ローマ字、ひらがな、カタカナ、マーク入り?
- かわいい、力強い、やわらかい、シンプル?
- 読める、読めない?
- フルネーム、省略?
- 縦書き、横書き?
一言でまとめるなら、どんな印象のサインに仕上げたいか考える工程といえるでしょう。
字体別にメリットとデメリットがあるため、何を重要視してデザインするか考えてみましょう。
サイン | メリット | デメリット |
---|---|---|
漢字 | 真似されにくい きれいなサインは字が上手に見える 大きな差別化につながる | 自作は難易度が高い 書くのに時間がかかりがち 読みづらい |
ローマ字 | サンプルが多いため参考にしやすい 短い時間・画数で書きやすい 線の遊びを作りやすい | 横長になりがち 人と似たサインになりやすい |
ひらがな | 文字をつなげやすい シンプルに仕上げやすい 線の遊びを作りやすい | 単調な線になりやすい ビジネスには不向き 文字のバランスが難しい |
マーク入り(☆など) | 色紙などで目立つ マークの種類で印象を変化できる | 使う場所が限られる ビジネスには不向き |
もちろんデザイン次第でメリット・デメリットは変わりますので、一例としてお考え下さい
サインの雰囲気は作成において非常に重要な要素です。
かわいいサインは柔らかいカーブを多く使います。
力強いサインは直線やカクカクした線を使います。
シンプルなサインは起伏を抑える必要があります。
このように仕上げるデザインの方向性によって書き方が大きく変わるため、理想の雰囲気はしっかり考えておきましょう。
また、読めるサインと読めないサインにもメリットとデメリットがあります。
サイン | メリット | デメリット |
---|---|---|
読める | 誰が書いたかわかりやすい 真面目な印象を与える | サインらしくない 書くのに時間がかかる |
読めない | 素早く書ける デザインが豊富 | 名前はわかってもらえない 再現性のキープが難しい |
サインは基本的に読める必要はなく、本人が自筆したことを重要視されるものです。
日本ではサインと署名をごちゃまぜにして使っているため混乱が生じやすいです。『サインと署名の違い』をご署名ネットなりに紹介しているため、参考にしてみてください。
フルネームか省略するか、これも大切な要素です。
サイン | メリット | デメリット |
---|---|---|
フルネーム | どこでも万能 きっちりした印象 | 横長(縦長)になる 書くのに時間がかかる |
省略ネーム | 書きやすい 大量に書いても疲れづらい | 省略形を断られるケースあり(稀) |
フルネームのサインにしておけば基本的にどんなシーンでも万能に使えます。一方で文字数が多くなるので書くのに時間がかかりやすいデメリットがあります。
省略ネームは短い時間でリズムよく書けますが、契約書や申込書などきっちりした書面では断られるケースがあるかもしれません。
私のサインは “y.moriya(省略ネーム)” で作ったものです
他にも、縦書きか横書きかも字体を決める大切な要素です。
サイン | メリット | デメリット |
---|---|---|
縦書き | 目立ちやすい 『和』と親和性あり | 使う場所が限定される ローマ字は使いづらい |
横書き | 世界のスタンダード 違和感なく読める | 特になし |
縦書きのサインは用途が限定されがちです。
クレジットカードや紙のサイン欄、契約書などあらゆる媒体の基本は横書きですので、縦書きサインが活躍するシーンは多くありません。
一方、それを逆手に取って縦書きサインで周りと差別化を図ることができますね。
特に縦書きを使う予定が無ければ、スタンダードな横書きでまず間違いはありません。
あなたは周りからどういう人に見られたいでしょうか?そういう観点で理想を突き詰めるのもいいですね
ご署名ネットで紹介しているたくさんのサイン例も参考にしてみてください。
サイン作例はこちら
Instagramの作例
Pinterestの作例
3. 書く
理想のサインの方向性が決まれば、いよいよ書く(作成する)パートです。頭の中のイメージを形に表すため、様々なテクニックを使いながら書いてみましょう。
用意するものは紙とペンだけ。
いきなり最初から上手に書こうとせず、ペンを遊ばせながら落書きするかのように気楽に取り組むといいでしょう。
特定の雰囲気を出すためのテクニックや崩し方を紹介していますので、作成の参考にしてください。
書き方コンテンツ一覧
テクニック・考え方・コラム編
- 【初心者向け】サインの崩し方の基本
- サインと署名の違い
- サインの使い道と用途を紹介します
- アルファベットを崩す時のコツ
- 縦書きサインの作り方のコツ
- 英語サインの名前の省略の仕方
- サインを解読する5つのテクニック
- サインを作る具体的なアイデアを紹介します
- ボールペンの太さは1.0〜1.2mmがおすすめ
- 英語契約書のサインのルール
- サインの歴史と日本の印鑑
用途別編
- かっこいいサイン | かわいいサイン | クレジットカード向けサイン | 漢字サイン | 筆記体のようなサイン | イニシャルサイン | シンプルなサイン | カリグラフィサイン | 芸能人・有名人みたいな色紙向け | プロ野球選手向け | 社長・経営者・専務・部長向け | 電子サイン | スケッチや絵画向けサイン | ウォーターマーク・コピーライト向けサイン
- A | B | C | D | E | F | G | H | I | J | K | L | M | N | O | P | Q | R | S | T | U | V | W | X | Y | Z
創作サイン
うまく作成できない時は『2.字体を決める』のパートに戻り、メリットとデメリットを照らし合わせて方向性を調整してもいいですね。
1つ注意点をお伝えすると、ここで作成したサインは決して完成形ではないことを覚えておいてください。
苦労して作ったのにどういうこと?と感じるかもしれませんが、実はサインは使い込むうちにだんだん形が変わっていくものなのです。
完成形と思っていたらまだまだ改良の余地があったというわけですね。(これについては次の『4.練習する』で詳しくお伝えします)
つまりこの作成のパートにおいて、細部に至るまで線の長さや雰囲気などを無理に決めてしまう必要はないのです。
大体7割〜8割程度で満足いくデザインが出来上がったら良しとし、実際にサインを使いながら微調整を加えるのが理想のデザインへの近道の場合もあるのです。
作成の過程のデザインはぜひ残しておきましょう。見返した時に変化の度合いに驚くことでしょう。
4. 練習する
出来上がったサインを繰り返し練習して手に覚え込ませる重要なパートです。
最初のほうこそゆっくり丁寧に書きますが、早いうちから書くスピードを上げて練習することを強くおすすめします。
書くスピードが遅いと線がブレてしまい、弱々しい印象のサインになってしまいます。
線が安定し、力強く生き生き見せるためにはスピードが重要なのです。
また、サインは練習するうちに自分の書き方のクセや好みによって無駄な線が省かれ、ブラッシュアップされていきます。
完成形だと思っていたデザインが大きく変わることはよくあることです。
紙が真っ黒になるほど何度も何度も繰り返して練習するのがコツです
デザインによって必要な練習期間は変わります。
ご署名ネットの独自調査(『みんなのサインビフォーアフター』)によると、これまでご署名ネットをご利用いただいたお客様が満足いくサインを書けるようになるまでの期間は次のようなものになりました。
- 1週間以内…33.3%
- 2週間以内…22.2%
- 1ヶ月以内…27.8%
- それ以上…16.8%
6割近くの方が2週間以内に、長くかかっても1ヶ月もあれば満足いくデザインで使いこなせるようになっています。
どうしても慣れない場合はサインの修正が必要です。
前のパートに戻って見直すなど手直しを加えてみてください。
無理せずプロにお任せください
イチから自分でサインを作るのはなかなか至難の業です。まずはプロにお任せいただき、その後でここで紹介したテクニックを使って自分好みに仕上げる方法が近道でおすすめです。
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ご署名ネット代表 兼 デザイナー
守屋 祐輔
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2 件のコメント
とても書きやすいと思います。これから、参考にしようと思います。ありがとうございました。今度サインをいらいしますのでよろしくお願いします
では、今後ともよろしくお願いいたします。
参考になったようでよかったです!
今後も内容を更新し、よりわかりやすいものをご紹介していきます。
ご依頼、お待ちしております。よろしくお願いいたします。